【道東旅行アクティビティ】厚岸でカヌー体験、大自然を感じて、汗をかこう

道東に来たけれど、何をしたら良いの?

世界遺産の知床に代表される道東へ旅行した際に一番の目玉となるのは間違いなく「食」、そして「自然」だろう。旅行日程を決める際に昼、夜の食事の候補はすぐに見つかるものの、昼に何をしたら良いかわからないという人も多いはず。せっかく道東に来たからには、食事以外を移動だけに費やしてはもったいない。そう考えるあなたにおすすめなのが今回のカヌー体験だ。

カナディアンカヌーは初心者でも安心!

カナディアンカヌーのイメージ図
Image by Barry Jones from Pixabay

今回、体験したのはカナディアンカヌーです。3人乗りで一番後ろには手練れのインストラクターの方が一緒に乗ってくれます。カナディアンカヌーとカヤックの違いはパドルのブレードが片方のみについているか両方にあるかの違いだそうです。体験したカヌーのパドルは木製で少し重く、良い運動になりました。今回2人の初心者とインストラクターの方でカヌーに乗り、3人で漕いで出発地点からゴール地点まで移動しましたが、正直なところインストラクターの方だけが漕いでもゴール地点まで行けるくらいトレーニングを受けている印象でした。なので、私たち同様、初心者の方が参加するのも安心と思われます。転覆に関してはやはり危険性はあるようですが、乗る前に体重を偏らせない事(川の底を覗き込むような動作)を極端にやらないように指導を受けました。担当頂いたインストラクターの方が転覆したのは聞いた事がないと仰っていたので安心して出発できました。熊と遭遇する事もあるそうで、インストラクターの方はクマ避け銃なるものを装備しているようです。こういったアクティビティは安全が第一なのでとても安心でした。

申し込み~現地集合まで

今回申し込んだのはじゃらんでした。厚岸コンキリエ(道の駅)の公式サイトからも予約をすることができます。事前にクレジットカードの決算が必要で、当日キャンセル、無連絡キャンセルは返金されないので注意しましょう。また、アクティビティ当日に一人500円の保険に加入する必要があります。こういったアクティビティには予想外の事故が生じる可能性があるので絶対に言われた通りに加入しましょう。今回申し込んだのは「タンチョウ湿原コース」です。

夏場は湿地で虫が多くなるようで虫よけスプレー、手袋が推奨されています。小雨程度であればアクティビティは中止にならないのでレインコートの記載もありました。黒色の服装は避けるように記載がありましたが私は黒いジャンバーを着て行ってしまいました。まだ虫が発生している季節でもなく、今回は大丈夫でした。

集合場所は厚岸コンキリエ(道の駅)

出発地点は厚岸コンキリエ(道の駅)内にある厚岸町総合観光案内所です。道の駅の建物に入って、フードコートスペースの奥にカウンターがあるので、そこで概要と保険の説明を受けます。早めに着いてしまった時は2階レストランや1階の売店で牡蠣を食べて時間を待つのがおすすめです。厚岸ソーダも美味しかったです。厚岸ウイスキーをかけて食べるソフトクリームはソフトクリーム単体でも十分においしいのですが、ウイスキーをかけると香りもたってさらに美味になります。ただかけているウイスキーは本物のウイスキーなので、運転手の方は食べないように気を付けてください。また飲酒した上でのカヌー体験も文書上で告知された上で禁止されています。

今回は自家用車で移動してきたので、まずはカヌーのゴール地点の水鳥観察館へ駐車しに移動します。公共交通機関で参加している方は送迎車で移動するとの事でした。まずゴールに移動するとの事で少し混乱すると思いますが、自家用車の方はゴール地点の水鳥観察館でアクティビティ解散になるので、その地点に自家用車を駐車しておいた方が理にかなっているとの事でした。水鳥観察館前には十分な駐車スペースがあり、水鳥観察館を利用した方は無料で駐車できます。とても良心的です。カヌー後には水鳥観察館に入館(無料)してから解散する事になります。

カヌー出発地点は水鳥観察館からさらに東側地点

さてカヌーを引き連れた車へ乗り換えて、いざ出発地点まで移動です。車では約3分の距離ですが、カヌーで川下りをすると約1時間30分要し、良い運動になります。

出発地点ではライフジャケットの装備とパドルの持ち方等を習います。この際に先ほどの注意事項について教えてもらえました。

この日は天気が良く、野外アクティビティを行うには最高の天候でした。他にも川で釣りを楽しんでいる方、マイカヌーを持ち込んで楽しんでいる方がいました。ここの川は別寒辺牛川(べかんべうしがわ)といい、ラムサール条約で指定されている別寒辺牛湿原(べかんべうししつげん)の中の川になります。ちなみにラムサール条約は水鳥を食物連鎖の頂点とする湿原の保全を目的とした条約だそうです。先ほどから水鳥観察館が~などと話していましたが、そもそもこの水鳥を保全するために、湿原を保全しているという事を初めて知り、とても勉強になりました。

カヌー体験開始!

いざ出発、橋を越えて、少し漕ぐと

別寒辺牛川

カヌーを漕ぎ始めて道路から少し離れると、辺りには自然の音しか聞こえなくなります。川といってもほとんど流れはないようで、この時は満ち潮の影響でむしろ川の流れは上流へと向かっていました。さながら川のぼりの様相です。あんまり漕ぐとすぐに着いてしまいますよ、とアドバイスされたのでそこそこ漕ぐように心がけました。

途中、インストラクターの方が厚岸の歴史や地形の特徴、野鳥や野生動物について(外来生物のミンクも含めて)教えてくれて大変勉強になります。私は実際にオジロワシを見る事ができました。オジロワシを観察できる地域は限定されているそうで、外国からオジロワシを目当てに厚岸でカヌーを乗りに来る方もいるとの事です。せっかくの貴重な情報ですが体験した時に是非知ってもらいたいのでここで書くことは省きます。小学生が夏休みに家族と参加するのであれば、湿原などについて事前に下調べ+体験記をまとめて自由研究にしても良いと思いました。

カヌーの上で休憩

川くだりがちょうど半分くらいになったところで、浅瀬にカヌーをとめて休憩タイムとなりました。その際にインストラクターの方が紅茶とお菓子を出してくれました。大自然のど真ん中で飲む紅茶はなんとも新鮮で、都会の疲れを癒すにはこれほどの特効薬はないと感じました。幸いな事に天気も良くてとてもラッキーでした。

「花咲線」(根室本線)との遭遇

釧路市と根室市をつなぐJR、根室本線(通称、花咲線)がちょうどこの別寒辺牛川近傍を通ります。インストラクターの方は電車が通過する時間も把握しており、ちょうど電車が来るタイミングを教えてくれます。花咲線は撮り鉄にも人気の路線のようで、カヌーを体験した日も撮り鉄の方が脚立を組んでシャッターチャンスを窺っていました。

別寒辺牛川と花咲線

水鳥観察館に到着

カヌーでゆったり漕いでいくと、やはり1時間30分程度でゴール地点の水鳥観察館に到着できました。防寒対策+ライフジャケットで厚着となっていたため、けっこう良い汗をかきました。水鳥観察館ではタンチョウを含めた周辺で観察できる野鳥について解説されております。観察館の名前通り、2階は観察フロアになっています。自分で野鳥を見つけるのは困難ですが、たまたま係の方は居合わせて、望遠鏡を合わせてくれて、野鳥を観察する事ができました。ちょうど春先はタンチョウが子育てしておりました。

総評

今回は春先のアクティビティで天気にも恵まれたため最高の体験をする事ができました。残念な点と言えば、話し過ぎたせいか鹿や熊などの野生動物を目撃する事はできませんでした。鹿の遭遇率は高いとの事でしたが、、、今度は静かに参加しようと思います。夏場は虫の発生もあるとの事で、虫除けスプレーは必須になるかもしれません。夏場であればかなり暑い日に体験となる可能性もあります。水分摂取用のドリンクも持参した方が良いかもしれません。カヌーの操作などに関してはインストラクターの方に頼っても問題ないと思われるため、比較的高齢の方も体験可能と思います。是非、皆さんも体験してみてください。値段以上の体験はできると思います。