勉強が圧倒的有利な理由  (なぜ勉強するの? 第5回)

こんにちは

今回は別の視点でなぜ勉強した方が良いのかという疑問に答えていきます。

私からみなさんに聞きたい2つの質問

1:みなさんの好きなことはなんでしょうか?映画を見たり、本を読んだりでしょうか。スポーツをしたり、観たり、ゲームをする事なんて人もいるでしょうか。どれも人生においてあなたの生活を充実させる事柄だと思います。

2:みなさんの得意なことはなんでしょう?走るのが早かったり、絵が上手い。お話が上手くて面白い。それぞれ自分の個性を構成する重要な要素の一つですよね。自分が得意だと思っている事はあなたにとって、とても重要な個性の一つなので胸を張って自慢して良いのです。その一つ一つがあなたという人物を構成しているのです。

さて、どちらを仕事にするのが良いのでしょうか。最近、巷では「好きな事をして生きて行く」なんて文句が流行っていますが、好きな事を仕事にする方が楽しいに決まっていますよね。例えばyou tuberという職業では自分がゲームをしているのを動画にする事でお金を稼いでいます。ゲームをするのが好きな人にとってはとても魅力的な仕事だと思います。最近はこのように好きな事で生きて行く方法も20年前に比べてすごく増えてきていると思います。。。

が、ほとんどの人は自分が好きな事を未だに仕事にできていません。どうしてでしょうか。

仕事という以上は誰かからお金をもらわなければいけません。その誰かはなぜ、お金を払ってくれるのでしょう。お金はこの場合、寄付などではなく対価として払われているのです。あなたが何かを誰かのためにしてあげた事に対して対価が払われるのです。

この時に重要になってくるのは単にあなたがその行為が得意かどうかの一点です。誰も足の速くないアスリートにはお金を払いませんし、下手くそな絵は売れません。話のつまらないyou tuberの動画なんて誰も観ないのです。ただ単に得意かどうかがお金を払うか払わないかの差になっています。

ここでゾッとした人がいるかもしれませんが、それは「私が得意だと思っている事は本当は得意ではないのではないか」という疑問を感じるからだと思います。では得意かどうかはどうやって判断したら良いのでしょうか。

自分で自分の能力を判断する事はとても難しい事だと思います。逆に、仮に適切な評価を自分に対して下せる人はすぐにその事柄に関して得意になっていくと思います。なぜなら、不得意な所を明白にする事でそこをカバーして得意にするという計画がすぐに立てる事ができるからです。自分が不得意なところがわからない人はずっとその事に気付かずに放置する事になります。

それでは具体的にどのように自己評価をしたら良いのでしょうか。方法は2つあると思います。まず1つ目は数値で表す事ができる事はしっかりと表す事です。ここで勉強に関してですが、勉強は簡単に数値(=点数)で表す事ができます。前にブログ中に書いた通り、勉強というのは基本的に知っているか知らないかの2択なのです。なので、それぞれの問題の答えが合っているか否かがすぐにわかってしまいます。これほど不得意箇所を改善しやすい分野というのはそうあるものではありません。

もう一つ、意識してほしい数値があります。それは偏差値というものです。これはよく受験産業が使う事で有名ですが、どの分野にも偏差値という概念は当てはまると考えられます。さて、偏差値は全体の中で自分がどの位置にいるのかを簡単に教えてくれるものとして便利な数値です。

勉強の世界に当てはめてみると偏差値70以上であれば、東大、京大、医学部といった勉強の世界での勝者になる事ができます。それでは他の分野でのケースを見てみましょう。

ウサイン・ボルトは100mをなんと9秒58で走ってしまうそうですが、中学生の自分はそれと比べたら遅いに決まっている。そんな時に偏差値を使います。同じような年齢の中学生を集めてその中で自分がどのくらいの位置にいるのかを偏差値を使って確かめるのです。中学生の短距離走の偏差値なんて、実は誰も計測していないのでわからないのですが(申し訳ないです笑)、大体の分布目安はこのようなところです。

・偏差値60以上(あるいは40以下)は、全体の15.866%。

 ・偏差値70以上(あるいは30以下)は、全体の2.275%。

勉強の世界でいうと上位2%くらいが東大、京大、医学部の入学試験に受かるといったところですね。かなり難しい事のように思えます。1学年100人の中学校から2人くらいしか東大、京大、医学部には入学できないという事です。それでは短距離走の場合はどうでしょうか。

この目安で判断すると学年100人(3クラス)のうち、クラスのリレーの選手(クラスで5番くらいまで)に選ばれると偏差値60、陸上部所属で学校では一番速くて大会にも出ている人が偏差値70といったところでしょうか。

しかし勉強の世界とは違い、この考え方には重要な落とし穴が2つ隠されているのです。陸上競技に関して、このような意識の偏差値は全く当てはまらないのです。

まず一つ、ほとんどの人が陸上競技でそもそも勝負していない。クラスの太っちょの男の子が突然、短距離走で日本代表になってオリンピックで金メダルを取ると言い始めたら冗談で言っているとしか考えられません。戦う相手はクラスの太っちょではなく陸上競技大会の出場者の中に限られます。その中で偏差値70を獲得するには1位になる必要が自ずとでてきます。

もう一つは学年別(年齢別)に戦うのは学校に通っている間だけ。大会では中学校、高校といったくくりでしょうが、年齢制限をかけられていることに変わりはありません。陸上競技で戦っていくには前後5年くらいの幅の中の強豪選手と戦っていかなければいけません。これは他の分野でもそうです。さらに選手寿命の長い競技だともっと多くの年齢層と戦わなければいけません。

さて、本題に戻ります。なぜ勉強するのか。他の分野では①その分野で戦おうとする人だけの中でトップを狙う事が必要とされる、②年齢制限がほとんど存在しない実力制 といった完全競争社会なのに対して、勉強だけは「勉強をする気がない人も含めた偏差値評価」、「ほぼ完全に同年齢という枠組みの中でしか競争が発生しない」という、とても戦いやすい分野なのです。この戦いやすさだけ見てみても、他の分野とはまったく成功確率が違います。つまり勉強は勝ちやすい競技なのです。

それではまとめに入ります。

・得意な事でしかお金は稼げない

・得意な事を知るためには数値化する事が重要

・数値化する上で偏差値は有効な手段である

・偏差値70(上位約2%)あれば勉強の世界で勝者になれる

・他の分野で偏差値70を取るには、競争者群のレベルがそもそも高い、年齢別といった枠組みがないといった、より競争的なルールで戦わなければならない。→つまり、しんどい

・やる気がない人も含めた偏差値、年齢制限ありルールの勉強は勝ちやすい

といった感じでしょうか。投稿遅れてしまいました。次回、自己評価をする2つ目の方法についてお話しします。

それでは