8か月でJGC(JALグローバルクラブ)修行完了した方法、気を付けた事

定期的な飛行機利用があり修行開始

転居に伴い、飛行機を利用した移動が多くなってしまいました。具体的には月に8回程度の飛行機利用が想定されておりました。転居したのは4月。実際に飛行機を利用し始めたのは5月頃でした。この時に思ったのが、8回×8か月の利用となると単純計算で64回の利用となります。

日本航空(JAL)の上級会員資格は全日空(ANA)とは異なり、搭乗回数の規定があるのが嬉しいところ。私の様に頻回の飛行機利用者も太客として扱ってくれるのがとても好感が持てます。年に数回の海外旅行で上級会員資格を満たす客と短距離の飛行機利用を繰り返す客。航空会社にとってどちらがmeritがあるのか比較は難しいと思いますが、JALが回数規定で上級会員の条件として設定しているという事はそういった利用方法の乗客も太客とみなしている証拠と考えられます。

JAL上級会員の条件

JAL上級会員とはJGC(JALグローバルクラブ)の会員の事を指します。これらの用語はJMB(JALマイレージバンク)など、略語で表される事が多く混乱の元になっている気がします。確かに縁がなければ知る必要もないのでキャッチーである必要はないですが、最初は私も略語で記載されると把握するのに時間を要しました。

JGC(JALグローバルクラブ)に入会するための条件はずばり2つだけあります。

  • FOP(FLY ON POINT:フライオンポイント)を5万ポイント貯める
  • ワンワールドアライアンスの航空会社に50回搭乗する(JAL25回以上、15000FLY ONポイントも必要)

気を付けなければいけないのは、この条件には時間制限があるという事です。具体的には1年間(1月から12月の集計)です。つまり大晦日を挟んで50回搭乗しても全く意味がありません。4月で新年度となり、生活環境が変わる方が多いと思いますが、そこは全く考慮されません。ここが条件の難しいところかと思われます。

FOPフライオンポイントってなんだ

これは航空会社(日本航空)が設定している上級会員になるためだけに参照するポイントです。換金する事もできないので一般的なマイルとは全く異なります。ただ計算方法としては都市間のマイル(区間マイル)を利用します。今回は2023年4月12日以降の搭乗チケットの種類で分けて考えていきます。

国内線のルール

国内線では、区間マイルにチケットの種類による傾斜をかけて(0.5倍~1.0倍)、さらに座席の種類によって傾斜にプラスした割合を足して(+0~+50%)フライトマイルを計算します。その値を2倍した値がフライオンポイントになり、チケットによってはボーナスフライオンポイントとして200~400ポイント付与される事があります。

具体的に、羽田~那覇の区間、普通席で考えてみます。

  • 羽田那覇間の区間マイルは984マイルと設定されています。
  • チケットの種類によって0.5~1.0の係数をかけます(以下参照)
  • そこに国内線であるため2倍をかけます。
  • チケットの種類によってボーナスFOPを付与します(0~400、以下参照)

例えばフレックスでのチケットを取得した場合、984×1×2+400=2368フライオンポイントを入手する事ができます。一般的にチケットが高ければ高いほどフライオンポイントも多くもらえる事を意味します。

今回は普通席で考えましたが、クラスJ、ファーストクラスの場合はどうなるでしょうか。

2番目の係数部分にシート毎に加算が入ります。クラスJで10%、ファーストクラスで50%の加算です。以下にそれぞれの係数を載せておきます。

そのためフレックスでクラスJを予約した場合は2564フライオンポイント、ファーストクラスの場合は3352フライオンポイントを入手する事ができます。

これらを1月1日から12月31日まで集計して5万ポイントを達成した場合にJGC(JALグローバルクラブ)への入会が可能となるのです。お金に糸目をつけなければ沖縄ファーストクラスで10往復した場合にだいたい5万フライオンポイントに到達しそうですね。片道6.5万円、往復13万という事で130万円程度のお布施が必要になります。国内線だけで修行しようとなるとこのような方法が一番搭乗回数が少なく済む方法となりそうです。

国際線のルール

国際線も国内線と同様に区間マイルにチケットによる傾斜をかけて(積算率0.3-1.5倍)、搭乗ボーナス400ポイント(チケットによりない可能性もあり)が加算されるという計算になります。この時のチケットが仮にビジネスクラスだとしてもXという区分では傾斜は0.7倍となってしまいます。エコノミークラスではL、V、Sは0.5の傾斜ですが、O、Z、G、Q、Nは0.3の傾斜となります。アップグレードした場合も購入した航空券の運賃に基づく事となり、裏技などは存在しないと思われます。パッケージツアーなどではビジネスクラスでは0.7倍、プレミアム・エコノミーは0.5倍となります。

具体的にどれくらいFOP(FLY ON POINT)が貯まるかというと、

一番安いエコノミークラス運賃4(O、Z、G、Q、N)で乗ると、搭乗ボーナスがないため

区間マイル3831×0.3=1149FLY ONポイントのみとなります。

エコノミークラス運賃3(L、V、S)になると、搭乗ボーナスも付き

区間マイル3831×0.5+400=2316FLY ONポイントとなり、運賃4と比較して2倍近くのフライオンポイントを入手することができます。

先ほど挙げたビジネスクラス運賃2(X)では

区間マイル3831×0.7+400=2682FLY ONポイントとなり、エコノミークラス運賃3とは300程度の差でした。エコノミークラスとビジネスクラスの値段の差の割にはあまり変わらないという印象でしょうか。もっと長距離であれば差は広がると思われますが、それでも数百ポイントの差だと思われます。

FLY ONポイントをお得に手に入れる唯一の方法

JALカードを作る

JAL上級会員(JALグローバルクラブ)になるためにFLY ONポイントを飛行機の搭乗以外で入手する唯一の方法はJALカードを作りキャンペーンに申し込んだ後に搭乗して得られる「JALカード会員限定 初回搭乗 FLY ONポイントボーナスキャンペーン」くらいでしょうか。

2023年のキャンペーンページはこちら

このキャンペーンを利用すると5000FLY ONポイントを入手することができます。これはここまで厳格な設定の中では異例中の異例と思われます。JGC会員の最低条件となるサファイア会員になる50000FLY ONポイントの内5000ポイントはこれで稼ぐのが常套手段でしょう。

FOPキャンペーンを見逃さない

飛行機搭乗を推奨するキャンペーンの一つにFOP2倍キャンペーンというものもありました。何かしらのFOPに関係するキャンペーンは毎年期間限定で行っています。過去にはJMBクリスタル会員以上対象で自分で設定したひと月の間はFOP2倍というキャンペーンもやっていた事があります。このようにFOPに関連したキャンペーンは搭乗回数を減らしながらJGC達成できる少ないチャンスです。キャンペーンは期間限定である事が多いので見逃さないように要チェックですね。

JALグローバル会員になる方法のシミュレーション

さてJAL上級会員になるための方法は十分にわかった事でどうやったら少ないコストで目的を達成する事ができるかを考えてみる。

回数規定でクリア

単純に安い運賃で50回JALに乗るという方法はどうだろうか。この場合15000FLY ONポイントを稼がないといけないのだが上記5000FLY ONポイントを含めて、それだけ搭乗していたら自然と貯まるポイント量である。一番安い値段設定と考えられる、最近行われた6600円のキャンペーンを考えてみると、単純計算で6600円×50=33万円となる。もっと安いコストで回数を乗るとすると乗り継ぎ割などを用いると良いかもしれない。2区間乗り継ぎで13200円より安い区間があれば、この期間限定キャンペーンよりも安く乗れることになるためもっとお得である。ただ50回乗らなければいけないことを踏まえると、休日に4往復など修行するにしても6-7日の修行期間が必要となり精神的にこたえるに違いない。12か月で50回となるとひと月に4回以上の搭乗が必要となります。ひと月4週と考えると2週に1回一往復するのが目安となりますね。

最低搭乗回数でクリア

乗る機会、回数をなんとか少なくしたい。そのための出費も惜しまないのであれば、単純に良い予約クラス、良いシートを選んで予約すると搭乗回数は少なくクリアできると思われます。東京ー沖縄フレックスと東京ーハワイエコノミーがだいたい同じくらいと考えるとさすがに国内線長距離でのFLY ONポイント修行が現実的ですかね。国内線2倍、搭乗ボーナ400FLY ONポイントが重要なのだと再認識されます。JALカードのボーナス5000FLY ONポイントを除いて残りを1回2300FLY ONポイント入手できると仮定すると、19.5回となりだいたい10往復で達成できる数値でしょうか。

修行のご提案

私は回数でのクリアであったのであまり考えたことはなかったですが、ここまで考えてみると回数でのクリアもなかなかハードルが高いことがわかりました。短期間で回数規定を満たすのは相当厳しいですね。1年でのクリアを考えるのであれば、ひと月に1往復長距離の搭乗を兼ねた旅行を行うというのが精神的に楽な気がしてきました。海外旅行でも良いですね。ただチケットの種類も敢えて高いものを選ぶ必要もあるため財布への負担額も気になるところです。最小搭乗回数など考えると、パッケージツアーも選ぶ事ができなくなり歯がゆい思いをする事が多いです。結局はたくさん搭乗した年に追加で数往復しさえすれば50回を超えるなどの状況になっていると修行する気も起きますね。